- BONHEUR DU JOUR AUX FLEURS -


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アンティークボヌールドゥジュール
こちらは1866年以降に作られた、ジャルディニエール付きボヌールドジュールです。
当店が本格フレンチのアンティークショップを始めて以来、初めて目にすることができた 本当にレアな一台。
この家具の素晴らしさを説明するためには どのような賛辞の言葉も十分ではなく、
掲載写真は実物の美しさには遠く及ばないものであることを まず断っておかなくてはなりません。
はじめにこの家具には “ジャルディニエール” と “ボヌールドジュール” という 日本ではあまり馴染みのない言葉が2つ入っていますので、それぞれの説明から始めましょう。
まず、ジャルディニエールについて。
フランスでは古くから 室内を花で飾るためにさまざまなアイテムが使われており、その中の一つがジャルディニエール(植木鉢)です。
ガラス、陶器、ブロンズ、シルバー、木材など ありとあらゆる素材の、卓上の小さなものから家具になっているものまで、その素材や形状は実にさまざま。
美しいものが大好きなフランス国民に深く根付いた、国を象徴するアイテムだと言っても過言ではないのですが
その中でも特に、当店参考商品LPC767のようにジャルディニエールそのものが一台の家具として作られているものにおいては、当時一部の上流階級者だけが持つことのできる 大変な贅沢品でした。
花を生けるためだけに作られた、100%娯楽用の家具。富の象徴として持たれたこの家具は、総じて一般レベルを超える素晴らしいルックスと品質を誇っています。
次にボヌールドジュールについて。
フランスアンティーク家具の中ではなじみのある、ビューローやデスク。その中で特に、ライティングスペースの上に収納棚が備わったビューローを “ボヌールドジュール:Bonheur du jour” と言います。
直訳すると「今日の幸せ」。こう名付けられたのは、
“恋人の写真やもらったラブレターを自分だけのこの家具に仕舞い、たまに出してみては喜びを噛みしめ、また大切な人への手紙を書いたりと、この一台の前にいる時間はいつも幸せに満ち溢れているから。”
というのが由来の一つだと専門書に記載されています。
実にフランスらしい 愛に溢れるストーリーをまとったこの女性用家具は、こちらも当時の一部上流階級者だけが所持できたもので、
主が妻や娘に贈り、贈られた者はその一台を自分専用の相棒として 生涯大切にしたと言われる、大変な贅沢品でした。
このように、ジャルディニエール(家具)もボヌールドジュールも特に『贅沢』を代表する2台であり、それは製作されていた当時でも数少なく貴重なもので、現代においてはさらに希少性の高い非常にレアなお品であることをご理解いただけるかと思います。
そして今回ご紹介の家具は、そんな希少な2台が融合した、驚きのお品なのです。
製作したのは L.Gradé & Pelcot。
Gradé は19世紀にパリの高級家具店として活躍し、国内の万博に何度も出展した他、ロンドン万博でも入賞を果たす大変有名な製作会社でした。
作風としては デコラティブでファンシーなものを得意とし、作品集にはオリジナリティ溢れる素晴らしい芸術作品が並びます。
そんな Gradé が製作したこの家具は、圧倒的に美しいフォルムとトップレベルの技術を駆使した象嵌細工に秀でた一台。
これ以上飾る場所が見つからないほど隅々まで施された象嵌細工は 木材の色や模様をうまく組み合わせた大変複雑かつ繊細なデザインで、何時間見ていても飽きることはありません。
もちろん凝っているポイントはそこだけではなく、決して平凡ではない扉や引き出しの形状など、細部まですべてが非常に技巧を凝らしたものであることに気付きます。
そして一番の驚きはやはり、トップに備えられたジャルディニエール。
前記したように、ボヌールドジュールにジャルディニエールを備えた家具など、私たちはこれまでに見たことがありませんでした。
このボヌールドジュールをデザインする際には、「他にはない特別なものを」という思いで できる限りのアイデアを詰め込んだのでしょう。
まさかここへジャルディニエールを組み合わせようとは、未だかつてない提案に周囲は大変驚いたに違いありません。
そしてなにより、そのような大胆なアイデアも絶妙なバランスで完璧な作品に仕上げる美的センスはさすがと言ったところ。
デザイン、フォルム、象嵌、ブロンズ、材質・・すべての分野で最高の腕が集結され、まさに結晶となって一台の作品が生まれたのです。
ジャルディニエールはもちろん現役で使うことができます。土や水を直接入れて季節の花やグリーンを飾れば、これ以上ない華やかな空間を楽しむことができるでしょう。
花を飾らずともパーフェクトな一台。かつてのオーナーがそうしたように、お気に入りの椅子を合わせてゆったり読書をしたり、大切な人へ心を込めた手紙をしたためてみては?
またはジャルディニエールをメインにして、素晴らしく贅沢な “植木鉢“ を、四季とともに楽しんでも。
本物のフランス芸術に誇りをもち、Gradéの看板を背負い、家具製作に真摯に向き合っていた熟練の職人たちの、努力の結晶。
製作より約150年たってもなお輝き続ける、素晴らしすぎる一台。
この姿はこれからも衰えることなく、何十年あるいは百年以上、ますます深みを帯びながら輝き続けていくことでしょう。
タイプ: ボヌールドゥジュール/ジャルディニエール | スタイル: Napoléon III | 年代: After 1866 | 輸入国: France - Paris |
材質 | ボディ: | 表面: ローズウッド | 仕上げ: ニス |
サイズ | 横幅: 76 cm | 奥行: 49 cm | 高さ: 133 cm |
